大規模修繕工事におけるバリアフリー化の推進

大規模修繕の豆知識 2025.06.05 (Thu) 更新

こんにちは!静岡県浜松市のアパート・マンション大規模修繕専門店のハマリノです。

最近、「大規模修繕工事の際にバリアフリー化を進めたい」といったご相談を多くいただきます。特に築20年を超えたアパート・マンションでは、高齢化や住環境の多様化に対応するための改修が求められています。

この記事では、「大規模修繕工事におけるバリアフリー化の推進」について、なぜ重要なのか、どのような施策があるのか、法的なポイントや助成金制度、実際の事例を交えて詳しく解説します。

この記事を読むことで、バリアフリー化を考慮した大規模修繕工事のポイントや費用の抑え方、住民満足度を高める工夫などが分かります。

この記事は、アパート・マンションの経営でお困りの大家さんに読んでいただきたいです。

では、さっそく解説に入ります。

1. バリアフリー化の重要性:大規模修繕工事で考慮すべきポイント

築年数が進んだアパート・マンションでは、経年劣化に伴う修繕は避けて通れません。しかし、大規模修繕工事は単に建物の外観や設備を整えるだけでなく、住民の生活の質を高めるための絶好の機会でもあります。その中でも近年注目されているのが、「バリアフリー化」です。

バリアフリー化

高齢者や障がい者が安心して暮らせる環境整備の必要性

現在、日本の**高齢化率は約29%**に達し、今後も高齢者人口の増加が予測されています。賃貸住宅でも、高齢者や障がいを持つ方々の入居が増えており、階段の昇降や玄関の段差といった日常的な障壁が問題となるケースが目立っています。

たとえば、私たちが改修を担当した築25年のアパートでは、階段の上り下りに支障を感じている高齢の住民が多く、「手すりの設置」や「スロープの導入」が強く求められていました。こうした声を受けて改修を行ったところ、転倒事故のリスクが大きく減少し、住民からも「安心して暮らせるようになった」と好評を得ました。

バリアフリー化は、住民の安全と快適性を高めるだけでなく、空室対策や長期入居率の向上にも貢献する点で、大家さんにとっても大きなメリットがあります。

バリアフリー化の社会的なメリット

バリアフリー化は個人のためだけでなく、地域全体の福祉向上にもつながる重要な施策です。段差解消や自動ドアの導入は、高齢者だけでなく、ベビーカーを使用する子育て世帯や、一時的にケガをしている方にも恩恵があります。

さらに、近年では「地域共生社会の形成」に取り組む自治体も多く、バリアフリー対応の集合住宅は行政からの補助やPR支援の対象になることもあります。こうした取り組みによって、建物のブランド価値が向上し、競争力のある物件へと変化します。

2. 大規模修繕工事で導入できるバリアフリー施策とは?

大規模修繕工事は、従来の建物構造を見直す絶好のチャンスです。ただ単に劣化部分を直すのではなく、将来の居住ニーズに対応したバリアフリー化を検討することで、物件の長期的な価値向上が期待できます。

エレベーターやスロープの設置

エレベーターの後付けはコストがかかるものの、3階建て以上の物件では特に有効です。近年では敷地の制約に配慮したコンパクト型や外付けタイプのエレベーターも登場しており、実際に静岡県内でも導入が進んでいます。

また、スロープの設置は、工事費用が比較的抑えられ、段差の解消に効果的です。たとえば、玄関前の2段の階段をスロープに変更しただけで、車椅子やシルバーカー利用者の通行が容易になったという事例があります。この改修後、高齢者の新規入居希望が増加したことからも、バリアフリー化の影響力がうかがえます。

ドアや廊下の幅の拡張

住戸内や共用部の廊下・扉が狭いと、車椅子や介助が必要な方の移動に大きな支障をきたします。バリアフリーの目安として、出入口の幅は80cm以上が理想です。工事の際には、玄関や浴室・トイレの扉を引き戸に変更することで、開閉が楽になり、生活動線がスムーズになります。

加えて、廊下の幅を拡張し、転倒を防ぐための手すりを設置することで、より安全性の高い環境づくりが可能になります。

3. 法規制と助成金:バリアフリー改修をスムーズに進めるために

バリアフリー化を検討する際には、建築基準法や補助制度の理解が欠かせません。法令に準じた設計を行い、活用可能な助成金を把握することで、より現実的かつコスト効率の良い改修が実現します。

バリアフリー化に関する建築基準法のポイント

建築基準法では、特に高齢者や障がい者の利用を想定した建物に対して、バリアフリーに関する規定が設けられています。たとえば、共用階段に手すりを設置することや、車椅子利用を想定した通路の幅確保などが求められるケースがあります。

さらに、自治体によっては、建築条例で独自のバリアフリー基準を設けている場合があります。工事前には、地元行政や設計士、施工業者と連携して、法令遵守と現場実情のバランスを図ることが重要です。

利用可能な補助金や助成制度

バリアフリー化に関連する補助金制度は多数あります。たとえば以下のような制度があります。

  • 高齢者等居住安定化推進事業(国土交通省)

  • 長寿命化改修支援事業

  • 住宅バリアフリー改修にかかる所得税・固定資産税の控除

さらに、静岡県浜松市でも「高齢者住宅改修助成制度」などの独自制度が整備されており、工事費の1/3程度の助成を受けられる場合もあります。申請には事前審査や施工業者の協力が必要なため、制度を熟知した専門業者のサポートを受けるのがおすすめです。

4. バリアフリー化の成功事例と導入のポイント

バリアフリー化を実施した賃貸物件では、住民からの高評価や空室の改善といった明確な成果が見られています。導入にあたっては、住民のニーズを的確に把握し、丁寧な工事を行うことが不可欠です。

実際にバリアフリー化を行った建物の事例紹介

静岡県内で施工した築28年の2階建てアパートでは、住民の7割が高齢者世帯という状況でした。階段しかない構造に課題があり、スロープの新設・手すり設置・共用部の照明改善を実施。

工事後のアンケートでは、「夜の移動が怖くなくなった」「孫が安心して遊びに来るようになった」など、家族全体にメリットを感じる声が多く寄せられました。

施工時に注意すべき点

バリアフリー化には工事中の騒音や通行制限が伴うため、住民への丁寧な説明が欠かせません。事前に工程表を配布したり、説明会や掲示板での周知徹底を行ったりすることで、トラブルの予防につながります。

また、バリアフリー設備は正しい設置位置や素材選定が安全性を左右します。経験の浅い業者では、見た目重視で設置してしまい、使いにくい構造になることも。実績豊富な専門業者を選定することが成功のポイントです。

5. 持続可能なバリアフリー設計:長期的な快適性を考えた修繕工事

バリアフリー化は一度行えば終わりではなく、将来を見据えた継続的な視点が求められます。メンテナンス性や住民参加の視点も取り入れることで、長期的に価値ある建物づくりが可能となります。

メンテナンスしやすい設計とは?

定期的な点検や清掃が簡単に行える設計は、維持コストを抑える重要なポイントです。たとえば、屋外スロープには耐候性のあるノンスリップ素材を使用し、雨による劣化や転倒リスクを軽減。手すりはユニット型を採用すれば、部分的な交換や補修が容易になります。

住民のニーズを反映したバリアフリー計画

どれほど技術的に優れた設計でも、住民のニーズと合致していなければ意味がありません。事前のアンケートやヒアリングを通じたニーズ把握が成功のカギです。

たとえば、「浴室の段差が不便」「インターホンの位置が低すぎる」といった具体的な意見を設計に反映することで、住民満足度が大幅に向上します。住民とともに作り上げる姿勢が、信頼関係の構築と入居継続の後押しになります。

6. まとめ

「大規模修繕工事におけるバリアフリー化の推進」は、建物の価値を高め、住民の安全と快適性を確保するために欠かせない視点です。 高齢化が進む中、バリアフリー化は社会的責任としても注目されています。エレベーターやスロープ、ドアの拡張などの施策を、法規制や助成制度を活用しながら計画的に進めることが成功の鍵です。 施工の際には、住民の声を反映し、メンテナンス性や持続性にも配慮した設計を心がけましょう。 静岡県浜松市でアパート・マンションの大規模修繕、外壁塗装、防水工事を検討している方は、是非この記事を参考にしてくださいね!

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